- 1. マジョリティーのカテゴライズについて考えることで、マイノリティーについてカテゴライズすることへの疑問や限界を考えてみようと思います。
- 2. 誰もが何らかの点でマイノリティーである。マイノリティーを理由に弱い立場になる必要は全くない!
マジョリティーのカテゴライズについて考えることで、マイノリティーについてカテゴライズすることへの疑問や限界を考えてみようと思います。
「セクシュアリティーのカテゴライズについて」で勝手にセクシャルマジョリティーをカテゴライズしてみました。
マジョリティーのカテゴライズ
- 性自認が生まれたときの性別、体の性と心の性が一致している
→シスジェンダー(Cisgender) - 好きになる相手が異性
→ヘテロセクシャル(Heterosexual) - 人を好きになったり、性的な魅力を感じる
→アルロセクシャル(Allosexual) - 一人の相手とだけ恋愛をする
→モノアモリー(Monoamory) - 一人の相手とだけ結婚をする
→モノガミー(Monogamy)
まとめると、「結婚し、子どもを産み、家庭をつくる」ということになりそうです。
しかし、どれも現実的に強制されると疑問に思う人も多いはずです。
そこで浮かんだ疑問などについて考えます。
まずはこれ!
性別二元制(性別二元論)について
性別は男と女の二つだけ!という考え方。
- 染色体の組み合わせから性別は二種類。
- 身体的特徴は二種類。
- 社会的なふるまいは二種類。
など。
この考えがもととなり、シスやヘテロはここを基準に考えることができる。また、セクシャルマイノリティーへの差別につながることがある。
ここで疑問があげられる。
A.インターセクシャル(Intersexual)という性分化疾患の人の存在
インターセクシャル(Intersexual)とは
- 生まれたときの体の特徴から性別の判断が難しい状態。
- 染色体がXXとXYの組み合わせでない。
- 身体的特徴が男性とも女性とも判断できない。(どちらの特徴も持つ。どちらの特徴も持たない。)
インターセクシャル(Intersexual)の人の性自認については人それぞれだが、男という自認の人もいれば、女という自認の人もいる。性自認が中性的であるということではない。
※インターセクシャルについて、当事者からの十分な情報をもとにしているわけではないため、正しい情報とは限りません。
身体的疾患だからと、性自認を考えるときに考慮に入れないことはできる。
しかし、身体的に二種類の性に分類できないことがあることから、性自認(心の性)も二種類の性に分類できないことがあると考えることはできないのか?
他には、
B.たまたま好きになる相手が一生の間に現れない場合は?
C.Bとは逆にすぐに好きに相手を好きになる人は?
→好きになるまでに難しい段階がある人がカテゴライズされるのであれば、簡単に好きになる人のカテゴリーもあってもよい?
D.浮気や不倫ばかりしている人は?
→セクシュアリティーなのか、個人の性格なのか
E.好きになるとは、どんなことかみんなわかっているのか?
→LikeやLoveについてさまざまな格言や体験をもとにした定義はあれど、個人差がある。相手への感情の段階によって表現が変化するものであるが、絶対的定義が難しいものをカテゴライズするときの根拠にするのはどうなのか。
F.子どもを産み育てることが人間の目的なのか?
→子どもを生むか生まないかについては、経済的問題や人生設計、授かることができるかなど多くの要点がある。子どもをもたない生き方の人を特別視することは差別的ではないか。
G.服装の好みが中性的である人は?
→ファッションの一環として中性的なものや、異性的なものをがはやる場合がある。その場合は、セクシュアリティーの区分にはいるか。
などなど。
ここで、かなり強引な理論ですが完全にカテゴライズするのは難しいように思えてきます。
ここで重要視したいのは、
「マジョリティーやマイノリティーのどちらかが、正しいとか間違っているとは言えない」
ということです。
- 主張する人数が多い方が力を持ちやすい世の中。正しいとされることがある。
→人数が多いから許されていることもある。 - マイノリティーは実際の人数よりも少なくカウントされやすい。(立場が弱くなりやすいため、声を上げづらい。)
- 文化的背景で否定される立場、考え方もあるが違う文化圏では全く違うとられ方をすることがある。
また、
「そのとき、正しいまたは間違っているとされても、時代や環境で変化するときがある。また、そのどちらにおいても個人の価値に影響したり、生きることへの障害になるべきではない。」
ということも大事だと考えられます。
一見、マジョリティーの人たちも細かく見ていくと、マイノリティーであることがわかる!
誰もが何らかの点でマイノリティーである。マイノリティーを理由に弱い立場になる必要は全くない!