【体験談】SRS(MTF)について(Kamol Hospital)〜反転法とS字結腸法〜

2023-08-18SRS

男性から女性への性別適合手術にはいくつかの方法があります

今回は反転法とS字結腸法についてです

手術方法についてはわかりやすい呼び方を使います

反転法とS字結腸法のメリットデメリット

反転法のメリット

  • 身体への負担が比較的小さい
  • 手術料金が比較的安い
  • 術後に問題が発生し再手術となった場合S字結腸法ができる
  • 感度がいい(らしい)
  • 粘液の心配が少ない

S字結腸法のメリット

  • S字結腸を移植するのでふさがりにくい
  • もとのサイズに深さが左右されない
  • 腸なので表面が粘膜になる
  • ダイレーションが比較的楽
  • 自浄作用がある
  • においが気になる可能性がある

反転法のデメリット

  • ダイレーションが比較的大変
  • ふさがりやすい
  • 自浄作用がないので洗浄が必要
  • もとのサイズによって深さが左右される

S字結腸法のデメリット

  • 身体への負担が比較的大きい
  • 手術料金が比較的高い
  • 腸液が出るのでナプキンが必須
  • 術後にお腹に傷がのこる
  • 合併症がでることがある
  • 術後問題が出た時に再手術が難しい

反転法とS字結腸法のどちらを選ぶか

ポイントは

  1. 手術後に何を望むか
  2. 身体への負担
  3. 料金

手術後に何を望むか

パートナーとの関係の中でどの程度のものを望むのかが重要です

見た目や形が同じようになっても、もともとの機能と違う役割を与えているので十分に機能しない可能性も…

術後数年経っている人の中には問題なく使えている人も多いのでどちらの方法でも大きく違いはないかもしれません

ホルモン治療を長く行なっている人には反転法では希望のサイズにならない人がいます

その場合はS字結腸法が適しています

身体への負担

全身麻酔での手術のためどちらにしても身体への大きな負担は避けられません

S字結腸法の場合、開腹手術か内視鏡手術かによっても変わってきます

どちらにしても術後数ヶ月は身体を思うように動かせません

手術後の回復のために体力をつけておくといいかもしれません

どちらにしても手術後、数日間寝たきりになることでの体力は低下します

合併症のことを考えると、反転法の方が心配は少ないかもしれません

料金

料金が安いのは

反転法が一番安く

開腹するS字結腸法

内視鏡を使うS字結腸法

この順に安く手術を行うことができます

高額ですが、その後の生活、QOLを考えると少しでも自分が納得できる手術法を選ぶ方がいいと思われます

反転法とS字結腸法の比較

実際の体験による反転法とS字結腸法の違いを比較してみました

手術前日の生活

反転法の人は基本的には自由時間がとれます

S字結腸法の場合

絶食と腸内洗浄を行います

絶食は短い時間で、手術への緊張からそこまで大変ではない人も多いかもしれません

問題は腸内洗浄です

大量の下剤を飲むことになります

下剤は言うまでもなくまずいです

人によって程度は変わりますが結構大変です

これにより、ガモンホスピタルからもらえる水に抵抗を感じる人もしばしば

手術の時間

状況よって変化することもあるようですがおおそよ

  • 反転法は4時間程度
  • S字結腸法は6時間程度

と、どちらの方法でも全身麻酔で4時間以上です

全身麻酔で、手術中は眠っていることになるので手術時間を体感することは少ないと思います

麻酔をかける際に変な感覚を覚えたり、手術中に変な夢を見たりする人もいるようです

手術への不安はどうしてもなくならないと思います

しかし、失敗したという話は聞いたことがないです

手術時間によって左右されるのは家族や付き添いの人だと思うので十分な説明をしてあげましょう

不安なまま4〜6時間も異国で待つのはかなり辛いです

術後の本人の辛さに比べたらましですが…

手術直後の生活

食べられるようになるのは反転法の方がさきです

歩けるようになるのはS字結腸法の方が先です

反転法は5日間の絶対安静

反転法の場合、手術をしてからの5日たつ間は中につめもの(パッキン)をします

そのままできるだけ動かないようにしなくてはいけません

寝たきりになるのでかなり大変です

  • 体力の低下
  • トイレ
  • 寝たきりによる身体の痛み
  • 洗髪できないことによる不快さ

などいろいろな大変さがあります

S字結腸法は腸のことを考えた生活

手術後すぐは絶対安静です

腸を手術しているため、腸の動きが確認できるまでは絶食です

その間は点滴による栄養になります

ガスが出るまでは何も飲み食いできないため、少しずつ身体を動かして腸の動きを促しガスを出す必要があります

腸を動かすため比較的すぐに歩くことになります

医者や看護師さんから歩くことを促されます

おりもの(分泌液)の違い

どちらの方法でも洗浄、消毒により液体が残り出てくるのでナプキンは必要になります

S字結腸法の場合は腸液の分泌があるので大きめのナプキンをこまめに交換して使用する必要があります

腸を使うので、食後に活動を感じることがあるようです

どちらの場合でも時間が経てばおりものは減ります

おおよそ3〜4ヶ月間はナプキンやおりものシート(パンティーライナー)が必要なようです

おりものに関しては女性には必ずあるものなので、大変ですが仕方がないものです

ダイレーションの違い

反転法の方が大変という意見が多いです

やはり、腸を使っている場合はもともと形があり、傷をひらいていく感覚が反転法の方が強いのかもしれません

しかし、腸の状態によっては押し出す力が強く、大変な人もいるようです

どちらの方法でも、ダイレーションをサボると、ふさがり再手術になるので必ず3ヶ月間は毎日2回は行いましょう

時々やりすぎによって損壊させてしまう人もいるようなので、やり方には注意が必要です

食事について

どちらの場合でも刺激物は避ける方がいい

S字結腸法の場合

当分の間消化の良いものを

腸切除後は腸の問題が出やすくなります

  • 食物繊維が豊富なもの
  • お腹がはりやすいもの
  • 脂肪が多いもの

これらを摂りすぎるのは良くないので少量にしましょう

食べたい時はとにかくよく噛むこと!

食べすぎや冷たい水はできるだけ避け

水溶性の食物繊維と温めた水分を多く摂るようにしましょう

乳酸菌を含むものもおすすめです

その他

  • 反転法の場合は洗浄を十分にする
  • S字結腸法の場合はお腹の傷の様子を見る

など

まとめ

反転法とS字結腸法のどちらも大変なことは多い
どちらの方法でも時間がたてば満足できる人が多いらしい
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Posted by neruma